「遥ちゃん? 先にこの水晶を渡しておくわね」 食事が終わった後みんなでお風呂に行くことになったのだけど、その時にお母さんから三角錐の形をした青みが買った水晶を渡された。 詳しくはわからないけど、何となく力あるものだと感じることができる。 「こ…
妖都伏見はボクのお婆様が作った都市なのだという。 街の年齢からするとお婆様はかなりのお年なんだろうか。 お母さんの年齢もまだ謎だけど、聞いたら怒られそうなので聞けない。 多分最低でも二千歳近いのではないだろうか? 「遥ちゃんが失礼なことを考え…
「お母さんのその姿を見たのは初めてです」 「そうねぇ。あっちではこんな姿にはなれないものね~」 お母さんは終始ニコニコしていた。 そんなにボクが女の子になったのがうれしいのかなぁ……。 「さ、こっちいらっしゃい。フェアリーノームちゃんたちもミリ…
伝令の人が急いでいったので、ボクらはほかの衛兵さんと一緒に待機することになった。 なぜかボクたちの前にはお茶とお菓子が用意される。 あ、これ羊羹だ。おいしい。 ふと街のほうへと目を向けるが、街は高い城壁に囲まれているせいで中を見ることはできな…
目の前で土下座をする初老の男性は前村長さんなのだという。 今はボクの目の前。正確にはボクの前でボクを守るように立ちはだかるミレの前で頭を下げている最中だ。 「バカ息子が何かをやらかしたと聞いたので嫌な予感がしていましたが、まさかこれほどのこ…
ハイゴブリン系統の一族の1つ、青肌一族の村は森の奥地にある。 周囲は霧の結界に囲まれており、資格のないものや人間を迷わせ追い返すのに役に立っていた。 ボクたちの馬車は森を突き進み、霧の結界を越えて無事青肌一族の村へとたどり着いた。 「ここが青…
馬車は森を行く。 言葉にしてみるとどうにもおかしいことこの上ないけど、実際走っているので問題ないはずだ。 まぁ実際は疾走しているわけではなく、ガタゴトと揺れながら進んでいるだけなんだけど。 「遥ちゃん、見てください。あの森と森の切れ目。あそこ…
馬車は森を行く。 言葉にしてみるとどうにもおかしいことこの上ないけど、実際走っているので問題ないはずだ。 まぁ実際は疾走しているわけではなく、ガタゴトと揺れながら進んでいるだけなんだけど。 「遥ちゃん、見てください。あの森と森の切れ目。あそこ…
なんだか少し考えなければいけないことが増えてしまった。 ミレたちの世界にも現れたという【亜神】。 ボクが今いるこの世界にも現れたことがあるのだという。 ミレも戦ったことがあると言っていたし、お父さんも戦ったことがあるそうだ。 これ、ボクが世界…
朝、いつも通りミレたちに起こされた。 横を見ると三段積みになったフェアリーノーム。 「またか」と思いつつボクが身を起こすと、待ってましたと言わんばかりにミレを含む複数のフェアリーノームによって露天風呂へと運ばれた。 朝のお風呂はぬるま湯でゆっ…