ゲームと小説と遊びの子狐屋じゃくまるブログ

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神様になったTS妖狐はのんびり生活したい~もふもふ妖狐になった新人神様は美少女となって便利な生活のため異世界と日本を往復する~ 第15話 混沌より来たりし者

 意図せずしてボクが管理する世界ができたわけだけど、何をどうすればいいのかな?

 そもそも【亜神】ってなんなんだろう?

 ミレに聞いてみるべきかな。

 

「ミレ、【亜神】って、何?」

襲ってくるという【亜神】とは一体どんな存在なんだろう。

 

「そう頻繁に侵入してくるというわけではありませんが、稀に侵入しては様々なものを盗んだり荒したりしていきます。人型であったり動物型であったり粘性生物型であったり様々です」

「魔物とは、違うの?」

 少し話すことに慣れたかもしれない。

 話を聞く限り、魔物と大差ない気がするけど。

 

「魔物とは違います。見た目は似ていますが。魔物と亜神の違いは大きく分けて2つです。強さが圧倒的に亜神のほうが上。そして意思の疎通が可能ということです」

「強さはわかるけど、意思疎通できるんだ……」

 ということは、粘性生物タイプにも意思があるってことかぁ。

 うぇ、なんか気持ち悪い姿を想像しちゃった……。

 

「あっちの世界は大丈夫かなぁ」

「あちらの世界にもいましたね。たまたま駆除しましたけど」

「ええええええええ」

 どうやらあっちの世界も色々と問題を抱えているようだ。

 

「あの水晶は、なんなのかな」

 気になるのは先ほど触った水晶だ。

 あれは一体なんなんだろう。

 

「あの水晶球は、大昔に私たちが世界を作る際、完全に力を失う前に作り出したものでした。しかし今は弱体化の結界を張ることはできても保護するための結界を張ることはできません」

「力を、失ったから?」

「はい。力の大本を失った私たちには、正しく機能させることができなくなっていたのです。なので外部の方の協力が必要でした」

「でも波長が合わない……と」

「はい。波長が合わないと私たちは協力することができません。相性のようなものとお考え下さい」

 どうやら、ボクが思ってた以上にフェアリーノームたちの事情は複雑だったようだ。

 

「向こうの世界にも、水晶球、作れる、かな?」

 気になるのはやっぱり水晶球だ。

 作れればみんな安全になると思うし。

 

「作ることは可能です。そのために必要なことは……。後で説明しましょう。それなりに複雑ですから」

「うん。色々、聞いちゃったけど、今、聞いても、絶対、忘れる、から……」

 知りたいことはたくさんあるけど、必要になったら聞こう。

 

「主様? 私たちと話す時くらい緊張なさらないでくださいね」

「あ、う、うん。なんか、話せるとなったら、少し、緊張しちゃって……」

 ちょっとはマシになったと思ったのになぁ。

 まぁどもったりするわけじゃないからまだマシかな?

 

「すーはー。すーはー。この街のフェアリーノームたちは、何をしているの?」

 深呼吸をしたら少しはマシになった。

 少し見た感じだと、フェアリーノームの人口はかなり多いように思える。

 お店をやっていたり建築していたりといろんな仕事をしている姿を見ると、ちょっとほっこりするけど。

 

「あっちに行っている子たち以外は後方支援みたいな形です。ここにも多少の経済活動がありますから。主様のお洋服とかご飯とかもここから調達したり作ったりしていますよ?」

「ふぅん、そうなんだ……。あっ! そういえば、ボ、ボクの着替えの時、なんで、は、裸だったの……?」

 洋服という言葉で思い出した。

 朝のあれなんだったんだろう。

 

「主様の着替えが楽しくてつい。主様のお体はすごくきれいなんですよ。みんなの評判もとてもいいですよ? ついつい色々な着替えをさせてみたくなるので、今後もお着替えは任せていただけると嬉しいです」

 ミレはにっこり微笑みながらそう言う。

 ぐぬぬ、そんな風に言われたら断れないじゃないか……。

 

「それに、お着替え中の主様も着替え終わった後の主様も可愛いので」

「か、かわ、かわいい……?」

「はい」

「そ、そっかぁ……。ボク、かわいいかぁ……」

 不思議なことに可愛いと言われると、何となく気分が高揚してしまう。

 なんでだろう?

 体が女の子だから?

 

「そ、そういえば、写真……」

「お写真はみんなに共有しようかと思います。とても可愛らしいので」

「あ、う、うん。な、なら、仕方ない……かな。うん……」

 嫌というわけじゃないけど、何となくもにょもにょする。

 ま、まぁ、写真撮られた時の姿、ボクも可愛いと思ってたし……。

 ほ、褒められるなら、いい……よ?

 

「では後程、ほかの子にもお渡ししますね」

「あ、はい」

 あの変な顔しちゃったピース写真が広まるのかぁ……。

 

「では、もう少し散策したら戻りましょうか。主様はこれからはいつでもこれますしね。あちらでも会話できるようテレパシーの周波数も合わせておきましょう」

 こうして、ボクたちはフェアリーノームの街を巡った。

 テレパシーも覚えたし、可愛い服も増えてしまった。

 巷で噂の【童貞を殺す服】がミレによって購入されたのには驚いた。

 あれ、ボクの服らしい。

 そ、そっか。

 うん。

 なら仕方ないから、ちょっとだけ自撮りしちゃおうかな……。

 うん。

 

 服が増えるたびに、ボクの性癖が歪む気がした。