神様になったTS妖狐はのんびり生活したい~もふもふ妖狐になった新人神様は美少女となって便利な生活のため異世界と日本を往復する~
「ミレ、ギルドに売る毛皮よろしくね」 ボクの言葉を聞いてミレは空間収納から各種毛皮を取り出してギルドの買取カウンターの上に並べていく。 ミレたちフェアリーノームも空間収納を持っているらしく、ボクでなくてもかなりの量を持ち運べるようだ。 「おぉ…
アルテ村。 猟師(ハンター)ギルドと商業ギルドが設置されている、今後街になる予定の長閑(のどか)な村である。 村の周囲には森と平地が多く、農耕と狩りに向いている。 特に、森には獲物となる動物が多く、魔物が少ないため絶好の狩場でもあるのだ。 野…
朝食も終え、準備を整えたので早速村へと出発したが、その時ボクは、突如不思議な感覚に襲われた。 何やらいつもより体が軽いのだ。 「んん? なんか変な感覚」 ボクがそう呟くと、近くにいたミレが小首をかしげたのが見えた。 「ううん。なんでもない」 そ…
翌朝、ボクは起き上がると周囲の状況を確認した。 まずお母さんは向こうに戻っているので今ここにはいない。 次、千早さんの状況だけど、ボクたちの部屋でみんなと一緒にベッドの上で雑魚寝をしている。 ミレとミカとミナはボクの周囲に陣取って寝ていたので…
さて、今日からは移動の準備をしたり多少のお金を工面する必要があるわけで、お母さんを軽く案内してから始めようと思う。 というわけで、現在ボクたちはお母さんにログハウスの中を見せている最中だ。 そもそもの話、丸太で組まれているからログハウスなん…
散々楽しんだ日の翌日、ボクたちは一旦帰宅することにした。 のんびりとした生活のためにも、サクサクやることを終えて自分の世界を作って引きこもったほうがいいと思ったからだ。 「それじゃ、遥ちゃん。また後で会いましょう。向こうでの仕事が終わったら…
「遥ちゃん? 先にこの水晶を渡しておくわね」 食事が終わった後みんなでお風呂に行くことになったのだけど、その時にお母さんから三角錐の形をした青みが買った水晶を渡された。 詳しくはわからないけど、何となく力あるものだと感じることができる。 「こ…
妖都伏見はボクのお婆様が作った都市なのだという。 街の年齢からするとお婆様はかなりのお年なんだろうか。 お母さんの年齢もまだ謎だけど、聞いたら怒られそうなので聞けない。 多分最低でも二千歳近いのではないだろうか? 「遥ちゃんが失礼なことを考え…
「お母さんのその姿を見たのは初めてです」 「そうねぇ。あっちではこんな姿にはなれないものね~」 お母さんは終始ニコニコしていた。 そんなにボクが女の子になったのがうれしいのかなぁ……。 「さ、こっちいらっしゃい。フェアリーノームちゃんたちもミリ…
伝令の人が急いでいったので、ボクらはほかの衛兵さんと一緒に待機することになった。 なぜかボクたちの前にはお茶とお菓子が用意される。 あ、これ羊羹だ。おいしい。 ふと街のほうへと目を向けるが、街は高い城壁に囲まれているせいで中を見ることはできな…
目の前で土下座をする初老の男性は前村長さんなのだという。 今はボクの目の前。正確にはボクの前でボクを守るように立ちはだかるミレの前で頭を下げている最中だ。 「バカ息子が何かをやらかしたと聞いたので嫌な予感がしていましたが、まさかこれほどのこ…
ハイゴブリン系統の一族の1つ、青肌一族の村は森の奥地にある。 周囲は霧の結界に囲まれており、資格のないものや人間を迷わせ追い返すのに役に立っていた。 ボクたちの馬車は森を突き進み、霧の結界を越えて無事青肌一族の村へとたどり着いた。 「ここが青…
馬車は森を行く。 言葉にしてみるとどうにもおかしいことこの上ないけど、実際走っているので問題ないはずだ。 まぁ実際は疾走しているわけではなく、ガタゴトと揺れながら進んでいるだけなんだけど。 「遥ちゃん、見てください。あの森と森の切れ目。あそこ…
馬車は森を行く。 言葉にしてみるとどうにもおかしいことこの上ないけど、実際走っているので問題ないはずだ。 まぁ実際は疾走しているわけではなく、ガタゴトと揺れながら進んでいるだけなんだけど。 「遥ちゃん、見てください。あの森と森の切れ目。あそこ…
なんだか少し考えなければいけないことが増えてしまった。 ミレたちの世界にも現れたという【亜神】。 ボクが今いるこの世界にも現れたことがあるのだという。 ミレも戦ったことがあると言っていたし、お父さんも戦ったことがあるそうだ。 これ、ボクが世界…
朝、いつも通りミレたちに起こされた。 横を見ると三段積みになったフェアリーノーム。 「またか」と思いつつボクが身を起こすと、待ってましたと言わんばかりにミレを含む複数のフェアリーノームによって露天風呂へと運ばれた。 朝のお風呂はぬるま湯でゆっ…
夜のお風呂はのんびり入るもの。 そう決めたのは誰なんだろう。 もしかしたら誰も決めていないのかもしれない。 でもこれだけは言える。 月を見ながら、星空を見ながらの露天風呂は最高であると。 「あ~、ミレ~。そこそこ~」 ボク、現在進行形で堕落中。 …
ボクが知る限り、ミレたちは人間が嫌いなようだ。 理由は不明。 でも彼女たちが前に話してくれたことを考えると、自分たちのことしか考えていないからというのが理由になるんだと思う。 特に見目麗しい少女の姿をしたフェアリーノームたちは一部の人間にとっ…
ログハウス一階にはいつのまにか医務室が出来上がっていた。 出かけている間に空き部屋を改造したらしく、看護師さんのコスプレをしたフェアリーノームと医者のコスプレをしたフェアリーノームが待機していた。 フェアリーノームってなんだかコスプレが好き…
揺らめく人影は二手に分かれた。 小さいほうの少女の人影は小走りにまっすぐ走り、二股の大木の根本から地下へと潜っていった。 どうやらそこが地下壕のようだ。 「周囲の警戒をよろしくね。異常があったら教えて」 それだけ伝え、もう一方の人影を追う。 父…
さっそく戦利品となる木箱に近づく。 なかなか大きめの木箱で、一辺が1メートルくらいありそうだ。 罠がないかミレと一緒に確認していると、妙なものが視界に入った。 奥に壊れた小型の幌馬車? のようなものがあるのだ。 それも森の中にだ。 「ミレ、あの…
結局、隣接した混沌から来る存在についてわかることはあまりなかった。 世界と世界の間には何かがあるのだろうか。 混沌と宇宙は違うものなのだろうか。 わからないことが多すぎるので、頭がパンクしそうになる。 フェアリーノームの世界から帰ってきたボク…
意図せずしてボクが管理する世界ができたわけだけど、何をどうすればいいのかな? そもそも【亜神】ってなんなんだろう? ミレに聞いてみるべきかな。 「ミレ、【亜神】って、何?」 襲ってくるという【亜神】とは一体どんな存在なんだろう。 「そう頻繁に侵…
ボクとミレは目の前の街に向かって歩く。 あの街は何の街なんだろう? やっぱりフェアリーノームの街なんだろうか? 「ねぇミレ。あの街はフェアリーノームの街なの?」 「はい。そして私たちはあの街にある水晶に用事があります」 どうやらボクもあの街に行…
ミレたちとの着替えを終えたボクは食堂に降りる。 食堂にはイーサさんがすでに居り、ボクを見つけるとゆっくり近寄ってきた。 「おはよう遥。すまないが神界の所用で数日間離れる。その間、危ないことは控えて何かやっていてほしい。まぁミレたちがいるから…
ゆさゆさ……ゆさゆさ……と体が揺らされる。 なんだろう? と思ってゆっくり目を開けるとミレがボクのことを揺すっていた。 「ん~。ミレ~?」 ボクの言葉を聞いたみれはこくんとうなずくとボクに抱き着いてきた。 部屋が明るいので外はもう朝なのだろう。 「…
森の中に建てられた三階建てのログハウス。 ログハウスというには大きすぎるし、持ち運べるよう設計されているので基礎がない。 一応下が一番重く頑丈になっているようなので、不具合があったらその時に対処しようかな。 「さすが職人。すごい」 ボクが褒め…
昼食から少し後、かなり早くログハウスの外観が組みあがった。 現在フェアリーノームたちが内装工事をしているようで、板材を運んだりしている。 外観は丸太組みのログハウスだけど、中身は山小屋風ロッジという感じになりそうだった。 「よ、よーし。行きま…
こんにちは、じゃくまるです。 最近小説更新が忙しかったのでブログの更新ができてませんでした。 今日あたり何か投稿するので、今からネタを考えておきます! 以下は本文です。(ここまで前書き)
フェアリーノームを連れて森の中を歩く。 イーサさんも一緒だが、なぜかフェアリーノームが真ん中に入って牽制しているので隣に立って歩くことができない。 イーサさん曰く仲間意識が非常に強いらしい。 「あー、そうだ。名前つけたほうがいいかな? 名前ほ…